ネームの「画面演出」について、ご質問を頂きました。
読みやすさ、めくりや引き、華やかさ、メリハリバランス。
漫画の１枚1枚・または見開きで色々考えて皆さん描かれていますよね。
最近はスマホで漫画を読む、電子書籍の閲覧数も上がってきています。
見開きではなく、１枚単位で画面に表示される可能性も有り、漫画の読み方の多様化も進んでいます。
縦読み漫画やコマ送り漫画、凄いですよね。縦読み漫画は描くの大変でした。（笑）
推敲ネームで「画面を演出」していく際の、ポイントをいくつか上げさせて頂きます。
①捨てる
台詞は１文字でも短くする。
絵で見せれるものは描いて台詞を減らす。
必要のないエピソードは省く。
②状況・情報・感情
「複雑・分かりにくい」ものは「簡単・分かりやすく」する。
主人公の「読者に伝えるべき大切な感情」は、ちゃんと読者さんに伝わりますか？
今回の１話の中で、一番大切な感情ランキング１位のキャラの心情は、きちんと一番目立っていますか？
ふわっと雰囲気になっていませんか？一番言語化、あるいはビジュアル化しなければいけないその大切な場所は、目立つように（大ゴマに）なっていますか？
作者にとっての大切な萌えを、読者さんに伝える努力を惜しまないで、どこかにいる同志あるいは過去の自分へプレゼントを贈るつもりで描いてあげて欲しいです。きっと同じ性癖の人はこの日本にいると思います。
③捨てゴマと魅せ絵
間や時間経過のコマはリズムを取るのに必要です。
意味のある捨てゴマ『間』を作ってくれる存在です。
そういうシーンは必要性のない意味のないコマですので、女の子向け作品なら、ちょっとおしゃれにしてあげるのも有りだと思います。カメラの位置はアイレベルより上か下、または一個前のコマと同じアイレベルにしない。あえて同じアイレベルにする。などカメラ位置にこだわって頂きたいです。
魅せ絵は、状況が変化してキャラの感情が動的な場面だと思います。
動き始めます。動いています。感情が。光や風や水・影なども動かしてあげましょう。スターダストがキラキラ輝いているイメージやジブリで風が吹いてくるイメージ。自然の力を借りてキャラを更に魅力的に魅せてあげましょう！迷ったら逆行も効果的です！
ネームのセルフチェックなどせずに担当さんに送ってしまうのも一つの手ですが、
セルフチェックをするさいは、
・キャラの感情が表現できているか（的確に伝わるか）
・読者が興味を持つ（キャラを好きになる）エピソードになっているか
・コマの大きさ、カメラアングル（ふかん・あおり・アップ・ロング）白黒バランスにメリハリはあるか
・読みやすいコマ割り、台詞配置になっているか（複雑になりすぎていないか）
・光や影・風、効果やカメラアングルなどを使い、キャラを魅力的に演出できているか
・自分の萌えや、好き！楽しい！が入っているか（伝わっているか）
などを気にしてみるのも良いかもしれません！
一番大切なのは楽しく描くことです！
楽しければ続きます！
天性の才能を持っていても、努力した凡人には勝てません。
能力は強くても、心が弱いからです。
継続した努力はいずれ自信になります。毎日楽しく原稿しましょうね！
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